これまでメルカリは出品者を「個人」として扱ってくれ、「業者」であれば必要な古物商許可証の所持、特定商取引法の適用を必要とせず、利用者同士が匿名で利用できるようにしてくれ、参入障壁を下げてくれたし、不用品売買という世界の利用者増加に貢献してくれた。これが業者扱いされるなら、特定商取引法に則り少なくとも販売者の住所と電話番号など連絡先を公開しないといけなくなる。それは個人としてはハードルが高いと感じると思う。
これまでメルカリの運営者は出品者に対して業者は禁止にしていたし、業者っぽい人もアカウント停止等をしてきた。どのような出品や行動が業者認定に当たるとしているかは非公開だが、この行動も「個人間の売買」を理由にして各種法律の適用の外で運営しているからである。
実態としてはメルカリ内で業者と思われる売買を行っているアカウントはいるし、そもそも会社名を名乗って数千の評価がついている有効なアカウントもある。メルカリ運営内でも十分な棲み分けができていない部分も存在している。そこで「メルカリShops (ショップス)」という新しいサービスを立ち上げ、これまでグレー化していた「業者」と「法律」に対応しようとしている。これによりShopsでないメルカリではこれまで通り許可も住所公開も不要で個人で不用品の販売を続けることができる。
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メルカリ出品者は個人だけ。